シュタイナー教育における『色の体験』と『形の体験』
シュタイナー教育の水彩画は、水のちからによって色彩が生き生きと
輝くさまを子どもたちは体験します。(トップページ[色彩は世界の魂]参照)←青字部分リンクをはる
たっぷりの水で、ぬらし描くのにふさわしく整えられた紙に
あらかじめ教師が丁寧に溶いた透明水彩絵具の色を
子どもたちは紙に広げます。
その色は絵具というよりはまるで虹の世界からあらわれた輝きをもち
子どもの魂に働きかける色として存在します。
様々な色彩の響きを〈描く〉という体験は、調和的な感覚に働きかけ
子どもたちそれぞれの健やかさを育みます。
形は動きから生まれます。
一本の線が揺れ、高く低くリズムを取って波を打ち、伸びあがり、
ねじれ、回転し、・・・直線と曲線は総ての形の原像です。
それぞれがその種類に応じて一定のリズムを打ち、それらを自分の手で描くとき、
その秩序が形を生み出します。
「線と形は神の振るまいの眼に見える印」です。 外からの形を理解するだけでなく、 「あらゆる意志の文化は、意識的な繰り返しに基づく」*という示唆と共に
呼吸が整い、感情が落ち着き、思考が育ち、自我の力を強めます。
*フィリッポ・ガルネレスキ フィレンツェの大聖堂クーポラの設計者
**R.シュタイナー「一般人間学」第 講より
シュタイナー教育とは(R.シュタイナーについて)
シュタイナー教育(ヴァルドルフ教育)とは、20世紀初頭に、オーストリア思想家ルドルフ・シュタイナーによって提唱された人間観に基づく教育理念です。その「人間は7年周期で成長する」という考えの基、幼児期は模倣と遊び、学童期は感性と想像力、思春期以降は思考力と判断力を育てることを大切にします。知識の詰め込みではなく、芸術活動や身体活動、物語を通して学ぶことで、生きる力や創造性、他者との関係性を育み、バランスが取れた「自由な人間」の発展を目指します。現在、世界60ヶ国以上に学びの場は広がっています。
成長に添ったカリキュラム
小学生から思春期への水彩
子どもの成長を7年周期で考えると*7~14歳の学童期は感情(心の領域)が育つ時期です。
手法としては「ぬらし絵」の技法を使います。ぬらした紙に幅広の筆で透明水彩を広げると、色は画面で輝きながら動きます。
色は広がり交わりながら心の中の感情に働きかけます。
ここではメルヘン、昔話、神話など成長に合わせたお話を素語りで聞き、お話のエッセンスを心に浸透させていきます。
子どもたちは色彩を美しく奏でることを学ぶと共に、お話から人間の尊厳や倫理性を受け取り
色を通して“自分の周りの世界は美しさと調和に満ちている”ということを知っていくことになります。
課題とテーマ
1年生 「メルヘン、昔話」 赤・青・黄色 それぞれの色の質の違いをお話を通して子どもたちに伝え、生き生きとした感情を育てる。
2年生 「動物寓話、聖人伝」 人間の尊厳、倫理観を育む。
3年生 「創世記」 9歳の危機を乗り越える。自我の育ちを助ける。
4年生 「動物学」 4~6年生。私たちを取り巻く世界を知っていく。
5年生 「植物学」
6年生 「鉱物学、四大元素」
中学生 「白黒線描(光と闇)、層技法」 思考と感覚を結び付け自分を作っていく。
高校生 「層技法、水彩画、模写」
〈観る力〉を深める。色彩による光と闇の表現を経て、色から描く絵画へ。
自分自身との対話。
フォルメン線描について
色を通しての学びと並行して、線と形にスポットをあてた「フォルメン線描」をします。
フォルメン線描は線が形作られていくプロセスを大事にしたプログラムで、
直線と曲線の動きを丁寧にたどりフォルムを描きます。
線を描きながら形成力を培うと共に心と体のバランスを整え、自分の中心を強めます。
課題とテーマ
テキスト
